エンタ-れびゅーの日々(Entertainment-Review) -2ページ目

G@ME 原作の魅力を余すことなく表現

主演:藤木直人 仲間由紀恵

タイトル: g@me. プレミアム・エディション (初回生産限定版)

 

原作は有名な"ゲームの名は誘拐"ですね。

 

映画化・ドラマ化といえば、原作の良さを活かしきれなかったり、

 

越える出来だったりいろいろありますが、本作に関して言えば

 

本当に「甲乙つけがたい!」です。

 

 

どこまでも見てる自分を翻弄してくれる複雑な仕掛けが、

 

まるで連続ドラマを見ているようなうねりを生み出して、夢中になって見ました。

 

 

私は映画から入った口なのですが、

 

推理ものなので原作から先に入ると映画の方はあまり楽しめなかったかも

 

しれません。もちろん原作が秀逸だから映像作品が素晴らしいものに

 

なるのでしょうけど、推理小説は難しい・・・・

 

スローグッドバイ 

著者: 石田 衣良
タイトル: スローグッドバイ

10種類の恋をえがいた短編集です。


奇をてらった展開というありがちな作品は少なく、情景描写の旨さや


様々なキャラクターの登場人物の複雑だけどありがちな心情・想いが鮮やかに表現されています。



作者の代表作に"池袋ウエストゲートパーク"がありますが、


随分表現の仕方が変わってきている(豊かになっている)なあと感じました。


お気に入りは・・・タイトルにもなっている「スローグッドバイ」かなあ。


「ローマンホリディ」とかなり迷うところです。


>重い内容を文体が軽やかに読ませてくれる。

  (deltazuluさん ~deltazuluの読書記録 ~ より)
まさにそんな本です。


一緒にいても悲しい恋。離れていても幸せな恋。偶然を信じる一途な気持ち。

心情が少し男性視点に寄っている感じも受けますが、気軽に読める良作だと思います。

(評価☆☆☆☆)



[文庫版はこちら]

著者: 石田 衣良
タイトル: スローグッドバイ

ずっと、ずっと、あなたのそばに -映画「いま、会いにゆきます」- 澪の物語

 
著者: 若月 かおり
タイトル: ずっと、ずっと、あなたのそばに
      ―映画「いま、会いにゆきます」 澪の物語


映画 「いま、会いにゆきます」(竹内結子/中村獅童出演) の脚本から

派生したサイドストーリーということです。


本作は徹底的に澪の視線から書かれています。

内容は"日記"という表現の方がよいでしょうか。

映画(原作ではない)で描かれた澪本人について、心の描写が淡々と綴られています。

オリジナルのストーリーも含まれていて彼との出会いについてのエピソードが

本題になっているようです。


全編回顧録のような言い回しが多く、感情移入というのはできない感じです。

話の流れにどきどきさせられるものがないんですね。

映画脚本にとらわれすぎてしまっているのかなと思います。

もう少し"今"を表現するような記述で進むと良かったなと感じました。


映画、原作をご存知の方は読んでみて損は無いと思います。

こちらを先に読んでしまうのはお勧めできません。

(原作のネタばれ本になってしまう可能性もありますので)



[DVD]
 
タイトル: いま、会いにゆきます DVD-BOX 〈初回限定生産〉


 
タイトル: いま、会いにゆきます スタンダード・エディション


[原作]

著者: 市川 拓司
タイトル: いま、会いにゆきます

四日間の奇蹟 -映画公開に添えて-

             

著者: 浅倉 卓弥
タイトル: 四日間の奇蹟



東宝配給「四日間の奇蹟」が公開されてから1週間が経ちますね。

ここでは、原作について少々・・・


原作は、様々な書評サイトで評価されており、

「感動した・才能を感じる」というおすすめ派と、

このミステリーがすごい!大賞 受賞なのにミステリーじゃない・

仕掛けが某作品と一緒だ」といったがっかり派に分かれているようです。


前半~中盤の初めまでは、イントロから主人公たちの

背景がつかめてくるまで特段の起伏は無いのですが、

とにかく一気に読ませてくれます

私は物語を読むとき、序盤を苦痛を伴って読み進めることが多いので

この点が星5つ☆☆☆☆☆です。

あたかもノンフィクションであるかのような描写・時間の流れと、

時折もりこまれる過去エピソードのバランスが自分好みですらすらと読んでしまいます。

行間をよませる文章はあまり無く、おしゃべりな登場人物を配置して

背景を説明させることが多いのですが、これが意図的なものだとしたら

作者の素晴らしいアイデアと思います。

(おしゃべりな登場人物の存在を批判される方も多いですが、理系脳の私には絶妙のバランスでした)


中盤以降に物語は急展開を見せていくのですが、

中盤までに誰に感情移入していったかで受け取る印象が

随分異なるのではないでしょうか。

群像作品ととらえていれば何てことはないのかも知れませんが、

登場人物たちが「事件」を機にめまぐるしい動きをみせていくので

読み手が中心に添えていた人物が誰かによって

"もどかしかったり"、"考えさせられたり"、"ただただ祈り(・・?)"

などいろんな見方ができると思います。



誰かに移入して読み進めていくか - 敬輔・千織・真理子・・・・

あなたにとっての4日間は誰と一緒に過ごした時間でしたか?

(評価:☆☆☆)




 [コミック]

著者: 浅倉 卓弥, 瓜生 花子
タイトル: WonderLand COMICS 四日間の奇蹟


[映画関連]
 
著者: NoData
タイトル: 四日間の奇蹟―ビジュアルストーリーブック


 
著者: 浅倉 卓弥
タイトル: 『四日間の奇蹟』ピアノ名曲集 「時の踊り」(CD付き)


[映画関連音楽]
 
アーティスト: 加羽沢美濃, サントラ
タイトル: 四日間の奇蹟 オリジナルサウンドトラック