夜の果てまで ~盛田隆二~
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[著者]盛田 隆二
[タイトル]夜の果てまで
誰もがここに描かれた恋愛に見に覚えがある (帯より引用)
恋愛の中では、誰もが決断をしなくてはならないときがあります。
その問題が二択だった場合、"心の中の本当の想い"とは逆の現実的な答えを
選んでしまうことも非常に多いと思います。
(だからこそドラマなどでは、非現実的な展開が好まれるのかもしれません)
本作はそんな、一見非常識(と周りから言われそう)な選択を心の中の本当の想いに
うそをつかずに選択し続ける主人公が中心となり展開されます。
そんな主人公も進めば進むほど苦悩・葛藤が広がり、何度もつまずきそうになりますが
最後まで貫き通します。
その最後が意外な部分に描かれているので読み終わったあとになるほどと感心しました。
恋愛小説にしてはあまりに現実的な描写が連続し、また非現実な選択を続ける主人公・・・
非現実といっても人生に一度はこのような選択を行う必要があるんでしょうね。
自分の人生経験の足りなさに少し嫉妬を覚えました。