世界の中心で、愛をさけぶ ~(2)映画・ドラマについて~
原作と映画については、似て非なるものとの印象を受けましたが、
ドラマについては随分映画を意識した作りになっていました。
30代の朔の回想という点、交換日記→交換テープの点など・・・
朔が経験する一気に駆け抜けていった青春時代という意味では、
映画の方がテンポ良く心の中に入ってきます。
ドラマは周囲の登場人物がたくさん登場してきて厚みを持たせては
いますが、なにぶんエピソードの出来にばらつきがあるのが残念なところです。
とはいえ、ドラマ脚本として描かれた朔ちゃんと亜紀の登場する世界は
とても美しく、映像と言う観点で見るとドラマの方が圧倒的に好きです。
これは、私が単純に伊豆の雰囲気が好きなだけかもしれませんが。。。
ドラマの亜紀の夫婦(三浦&手塚)ってどこかでも同じ配役で見たような。。。
異性の子供の恋人→敵、同姓の・・→応援 というありがちな設定も
あまり好きではなかったです(現実そういうパターンが多いですけど)。
これらの作品で語られている死生観については考えさせられるものもあり、
重要なポイントだと思いますが、原作の意図からすると深く考えすぎずに
観るのが一番かもしれませんね。